太陽光発電

【不動産会社の方へ】太陽光パネル付き物件の売買|契約書の書き方と名義変更の進め方

太陽光パネル付き物件の売買 不動産会社の方へ 契約書の書き方(アイキャッチ)
松尾 愛

太陽光パネル付きの土地や建物の売買では、決済と所有権移転登記が終わっても、太陽光発電設備の「名義変更」が残ります。

名義変更の手続きをするのは買主様ですが、仲介の段階で少し準備しておくだけで、その後の手間が大きく変わります。この記事では、太陽光パネル付き物件の売買を仲介する不動産会社(不動産仲介会社)の方に向けて、契約書の書き方と、売主様に事前に伝えておきたいことをまとめました。

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太陽光パネル付き物件は、登記とは別に「名義変更」が必要です

太陽光パネルで売電している物件には、国のFIT認定(売電の権利)がついています。この認定の名義は、不動産の登記をしても自動では変わりません。

売買の場合は、買主様が国に「変更認定申請」を行い、認定の名義を自分に変える必要があります。この手続きには、売主様の協力が欠かせません。

▶ 買主様・売主様向けの解説:太陽光パネルの売買で絶対に確認しておくべきこと

売買契約書に太陽光発電設備を書いておけば、譲渡証明書を作らずに済みます

なぜ、契約書に別に書く必要があるのか

「建物を売ったのだから、屋根の太陽光パネルも当然一緒」と考えがちですが、名義変更の審査ではそう扱われません。手続きの案内には、こう書かれています。

太陽光パネルは、建物附属設備として認められているものではないため、事業譲渡の際は、建物と別に明示することが必要

変更内容ごとの変更手続の整理表(JPEA代行申請センター)

つまり、土地と建物だけを書いた売買契約書では、太陽光発電設備も一緒に譲渡されたことを示せません。

契約書に入れる文言の例

当事務所では、太陽光パネル付き物件の売買契約書に、次のような項目を加えていただくことをおすすめしています。

(3)【太陽光発電設備】
所 在:(住所)
設備ID:(ID)
所在建物に付属する太陽光発電設備一式並びに当該設備に係る再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT 制度)による売電契約上の一切の権利義務

※(1)(2)を土地・建物とした場合

設備IDは、売主様がお持ちの「認定通知書」に載っています。設備IDまで書いておくと、どの設備を譲渡したのかがはっきりします。

書いていない場合は「譲渡証明書」に売主様の実印が必要

名義変更の申請には、設備を譲渡したことを示す書類として「譲渡契約書」か「譲渡証明書」のどちらかを添付します。

売買契約書に太陽光発電設備の譲渡がはっきり書かれていれば、それを添付して手続きを進められるため、別に譲渡証明書を作る必要はありません。記載がない場合は、決済後にあらためて譲渡証明書を作り、売主様に実印を押していただくことになります。

なお、契約書に記載があっても、売主様・買主様双方の印鑑証明書は別に必要です。

契約前に、売主様へ伝えておいていただきたいこと

名義変更でいちばん多いトラブルは、「決済が終わった後に、売主様の協力が得られない」ことです。契約の前に「売った後も、名義変更が終わるまでご協力が必要です」と一言伝えておいていただくだけで、その後の進み方が大きく変わります。

売主様にお願いすることになる主なものは、次のとおりです。

  • 印鑑証明書・住民票(法人の場合は履歴事項全部証明書)の取得
    申請日の3か月前以降に発行されたものが必要です。決済のときにまとめていただくのではなく、申請の時期に合わせて取っていただくことになります。
  • 譲渡証明書への実印の押印(契約書に太陽光発電設備の記載がない場合)
  • 説明会への立ち会い(説明会が必要な設備の場合)
    説明会のかわりにポスティング等で事前周知する場合も、売主様・買主様お二人の名義で行います。
  • 事業者ID・パスワードの引き継ぎ
    分からない場合でも、買主様の側から照会する方法があります。

売主様のご協力の内容は「太陽光パネルの売買で絶対に確認しておくべきこと」で詳しく解説しています。

まず確認したいのは「10kW未満かどうか」

太陽光パネルの名義変更は、設備の出力が10kW未満か、10kW以上かで、手続きの重さが大きく変わります。出力は認定通知書で確認できます。

10kW未満(一般的な住宅用など)の場合

説明会や事前周知(ポスティング等)は不要で、建物の検査済証も問われません。名義変更の手続き自体は必要ですが、比較的シンプルに進められます。

10kW以上の場合

地上に設置した設備は、原則として説明会または事前周知(ポスティング等)が必要です。

屋根の上に載っている設備は原則として不要ですが、建物の検査済証がない場合は、屋根設置の扱いを受けられず、地上設置と同じく説明会または事前周知が必要になります。中古の建物では検査済証が見つからないことも珍しくないため、早めに確認しておくと安心です。

説明会や事前周知が必要になると、実施から原則3か月たたないと申請できません。さらに、年度ごとの申請期限(例年12月上旬)を過ぎると手続きは次の年度に持ち越しになり、名義変更の完了が1年以上先になることもあります。

名義変更の費用は、新事業者(買主)様のご負担が一般的です

名義変更の手続きは買主様が行うものなので、行政書士への代行費用も、新しく事業者になる買主様にご負担いただくのが一般的です。

当事務所の代行料金の目安は、次のとおりです(税込)。

  • 10kW未満の設備の売買:55,000円〜
  • 10kW以上の設備の売買:220,000円〜(低圧1基の場合)

詳しくはサービスページの料金欄、費用の内訳は「太陽光パネルの名義変更にかかる費用は?」をご覧ください。

当事務所にお任せいただけること

太陽光パネル付き物件の名義変更は、当事務所にまとめてお任せいただけます。

  • 買主様・売主様の双方に、当事務所から直接ご連絡して書類を集めます
    不動産会社さまが間に入って書類をやりとりする必要はありません。
  • 契約前であれば、契約書の文言の確認もいたします
  • 法令調査、住民説明資料の作成、変更認定申請、補正対応まで一括で対応します
    3名の行政書士によるチーム体制で対応しています。
  • 全国オンライン対応です

よくあるご質問

Q
Q.もう契約・決済が終わっていますが、間に合いますか?

間に合います。契約書に太陽光発電設備の記載がない場合は、譲渡証明書を作って対応します。売主様と連絡が取れるうちに、できるだけ早めにご相談ください。

Q
Q.売主様が遠方にお住まいでも大丈夫ですか?

大丈夫です。書類のやりとりは郵送やオンラインで行い、当事務所から売主様へ直接ご案内します。

Q
Q.住宅用の太陽光パネル(10kW未満)でも、名義変更は必要ですか?

必要です。ただし、説明会や事前周知は不要なので、10kW以上の設備に比べてシンプルに進められます。費用の目安は55,000円〜(税込)です。

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太陽光パネル付き物件のお取引は、契約前のご相談がおすすめです

契約書に太陽光発電設備のことを書いておく、売主様に協力が必要なことを伝えておく。この2つを契約前にしておくだけで、名義変更はぐっと進めやすくなります。

太陽光パネル付き物件のお取引がありましたら、契約前の段階でお気軽にご相談ください。

▶ 太陽光パネルの名義変更代行サービスの詳細はこちら

ABOUT ME
松尾 愛
松尾 愛
行政書士(千葉県行政書士会 登録番号 第24100614号)/Coco行政書士オフィス代表
千葉県流山市のCoco行政書士オフィス代表。太陽光パネル名義変更、在留資格・VISA申請と外国人雇用、日本版DBS(こども性暴力防止法)認定サポートを専門に、全国オンライン対応。横浜国立大学卒。事務手続きで困っている方に、わかりやすい言葉で寄り添います。
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