永住権申請の基本的手順:申請から許可までの流れ
永住申請の手続きには、複雑な手続きや必要書類の準備、審査期間中の注意点など、知っておくべきことがたくさんあります。この記事では、永住申請の準備から許可までの流れを、分かりやすく解説していきます。
永住申請の準備 – 申請前にすべきこと
永住申請は、新しい人生のスタートとなる重要な分岐点です。しかし、その道のりは複雑で難しく、準備段階で適切な対応をすることが申請成功への鍵となります。
申請資格の確認
永住許可を得るためには、いくつかの要件を満たす必要があります。詳しくは以下にて説明していますので、ぜひご確認ください。
必要書類のチェックリスト
永住申請には多くの書類が必要です。主な必要書類は以下の通りです。
- 永住許可申請書
- 写真(縦4cm×横3cm)
- 理由書
- 身分関係を証明する資料(婚姻証明書や出生証明書など)
- 住民票
- 職業を証明する資料(在職証明書など)
- 所得・納税証明書(過去5年分)
- 公的年金・医療保険の納付状況証明
- 資産証明(預金通帳の写しなど)
- パスポートと在留カード(提示用)
- 身元保証書
- その他、貢献を示す資料(該当する場合)
すべての書類を揃えるには時間がかかります。申請が遅くならないよう、早めに動きだしましょう。
在留カードと旅券の有効期限確認
永住申請の際、在留カードと旅券(パスポート)のどちらも有効期限が切れていないことが必要重要です。
在留カード
- 申請時に有効である
- 申請中に有効期限が切れる場合は、必ず更新手続きを行う
- 更新を怠ると不法滞在とみなされ、永住申請が不許可となるリスクが高まる
旅券(パスポート)
- 申請時に有効である
- 申請期間中に有効期限が切れると、手続きが遅くなる可能性あり
- 有効期限が近い場合は、事前に更新しておく
在留カードと旅券の管理は、在留資格を守るためには欠かせません。有効期限が近づいている場合は、早めに更新手続きを行いましょう。
申請書類の作成と提出
申請書の記入方法と注意点
永住許可申請書の記入は、慎重に行う必要があります。
- 記入はペンまたはボールペンで、はっきりと読みやすく書く
- 名前や生年月日などの個人情報は、パスポートの表記と完全に一致させる
- 職歴や学歴は、詳細に記入する
- 理由書には、永住を希望する具体的な理由を明確に記載する
- 署名は自筆か電子署名かを確認し、日付を忘れずに記入する
添付書類の準備と注意事項
添付書類を準備する際は、以下の点をチェックしておきましょう。
- 全ての書類:3ヶ月以内に発行されたものであるか(例外あり)
- 外国語の書類:日本語の翻訳を添付されているか
- 戸籍謄本や住民票:必要事項が全て記載されているか
- 在職証明書:勤務先の公印が押されているか
- 納税証明書:指定された期間分のすべてが用意されているか
- 資産証明:十分な資産があることを示せているか
その他にも申請者の状況によって必要書類は変わってきます。必要書類が足りないことで不許可になることもあり得ますので、なるべく専門家に自分の状況に合った必要書類を確認するようにしましょう。
申請窓口と提出方法(オンライン含む)
永住許可申請の提出方法には、窓口での直接提出とオンライン申請の2種類があります。
- 窓口での直接提出
- 居住地を管轄する地方出入国在留管理局に直接提出する
- 予約が必要な場合もあるので、事前に確認しておく
- オンライン申請
- オンライン申請の適用対象かを確認する
- 出入国在留管理庁の公式ウェブサイトから申請が可能
- 必要書類をスキャンしてアップロードする
- 電子署名や本人確認のための手続きが必要
申請にあたり不安な点がある場合は、Coco行政書士オフィスにお気軽にご相談ください。
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申請後の流れ
永住許可申請書を提出したら、次は審査に入ります。
申請受理と審査開始
申請書類を提出すると、まず申請が受理されたかどうかの確認が行われます。
- 申請受理の確認
- 窓口に直接提出:その場で受理証明書が発行
- オンライン申請:後日、メールで受理通知が届く
- 審査開始
- 受理後、出入国在留管理局で本格的な審査開始
- この時点で申請書類に不備がある場合、追加資料の提出を求められることがある
- 審査期間
- 一般的に、申請から結果が出るまでに4〜6ヶ月程度かかる(東京は1年以上かかるケースが多い)
- ただし、個々の事情により、さらに時間がかかる場合もある
審査が始まったら、結果が出るまで生活や仕事が大きく変わることのないようにしましょう。もし転職などした場合には、更に手続きが必要になります。
追加資料の要求への対応
審査の過程で、追加の資料や情報を求められることがあります。これは決して悪いサインではなく、むしろ審査が順調に進んでいる証拠といえます。
追加資料の要求があった場合には、迅速かつ正確に対応することが大切です。また、この期間中に住所や職場などに変更があった場合は、出入国在留管理局に報告する必要があります。
審査期間中の注意点
永住許可申請の審査期間は、通常の生活を送りながらも注意しておかなければいけないことがいくつかあります。
危険!在留期間の更新と永住申請
永住申請中に現在の在留期間が切れてしまう可能性がある場合、以下の点に注意が必要です。
- 在留期間更新の必要性
- 永住申請中であっても、現在の在留期間が切れる前に今の在留資格の更新申請を行う必要がある
- 永住申請が不許可となった場合に備え、在留資格を維持することが重要
- 更新申請のタイミング
- 在留期間満了日の3ヶ月前から申請可能
- 注意点
- 在留期間の更新を怠ると、不法滞在となる可能性がある
- 不法滞在状態になると、永住許可が得られる可能性が極めて低くなる
永住申請と在留期間更新の両方を同時に申請する必要があるので注意しましょう。トラブル防止のためにも、早めの更新手続きを行っておきましょう。
審査中の海外渡航について
永住許可申請中の海外渡航については、かなり注意しましょう。
短期 | ・短期の海外渡航(例:1〜2週間程度の出張や休暇)は一般的に問題はない ・ただし、渡航前に出入国在留管理局に確認しておくと安心 |
長期 | ・長期間の海外滞在は避けるべき ・やむを得ない場合は、必ず出入国在留管理局に相談 |
- 注意点
- 頻繁な海外渡航や長期の海外滞在は、日本への定住意思が疑われる可能性がある
- 審査中は可能な限り日本国内にとどまることがベター
審査状況の確認方法
審査がどれくらい進んでいるかを確認したい場合は、以下の方法があります。
電話 | ・申請を行った地方出入国在留管理局に直接電話をして確認 ・問い合わせの際は、受付番号と個人情報を準備しておく |
窓口 | ・直接窓口に行って確認 |
永住許可または不許可の通知
許可または不許可の通知を受け取った後の流れと、それぞれの場合の対応について確認しておきましょう。
許可通知を受け取った場合
永住許可が下りた場合、以下の流れで手続きが進みます。
- 許可通知の受け取り
- 通常、郵送で許可通知が届く
- オンライン申請の場合は、メールで通知されることもある
- 必要な手続き
- 許可通知を受け取ってから2週間以内に、最寄りの出入国在留管理局で手続きを行う
※必要なもの- 許可通知
- パスポート
- 在留カード
- 手数料(8,000円の収入印紙)
- 許可通知を受け取ってから2週間以内に、最寄りの出入国在留管理局で手続きを行う
- 新しい在留カードの受け取り
- 手続き完了後、その場で新しい在留カードと永住許可書が交付される
- 手続き完了後、その場で新しい在留カードと永住許可書が交付される
- 注意点
- 許可後の手続きを怠ると、許可が無効になる可能性がある
- 期限内に必ず手続きを完了させる
不許可通知を受け取った場合
残念ながら不許可となってしまった場合でもいくつかの対策があります。永住申請不許可だった際に何をすればいいか、具体的な方法については下記をご覧ください。
次のステップ
永住許可を得た後、または不許可となった後の次のステップを考えましょう。永住許可後の生活における権利や義務については、下記にて詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1:申請から許可までどのくらいかかる?
A:申請から結果が出るまでの期間は、住んでいる地域によって大きく変わります。個々の事情や書類不備、追加資料の提出など、さまざまな理由によっては、さらに時間がかかる場合も。早ければ4か月ほど。東京など都心部では1年以上かかるのが当たり前の地域もあります。
Q2:審査中に転職や転居をしても大丈夫?
A:審査中に大きく状況が変わってしまうのは避けるべきですが、やむを得ない場合は専門家への相談をオススメいたします。
Q3:家族の永住申請はまとめてできる?
A:原則として、永住許可申請は個人ごとにで行います。ただし、家族全員が同時に申請することは可能です。
家族での申請を考えている場合は、それぞれの状況(在留期間、就労状況など)を確認し、適切なタイミングで申請することが大切です。
永住申請成功のために
永住許可を得るには、丁寧な準備が大切です。十分な時間をかけて、必要書類を正確に揃えましょう。
特に重要なのは、あなたの経済的安定を示す資料です。安定した仕事と収入を証明できる書類をしっかり用意してください。また、日本語能力を示す資料も役立ちます。日々の生活での法令遵守も忘れずに。
申請や手続きに関する質問や疑問は、ぜひCoco行政書士オフィスにご相談ください。
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料金について
当事務所では明瞭で分かりやすい料金体系を採用しております。
※2024年中にご依頼いただいた場合の特別割引価格です。
不許可の場合⇒2回まで無料で再申請
3回目も不許可⇒着手金を全額返金
ご依頼内容 | 現在の料金 |
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在留資格認定証明書/変更(一律) | 55,000円 |
在留資格更新(一律) | 44,000円 |
永住許可申請 | 88,000円 |
帰化許可申請 | 126,500円 |
特定技能VISA(新規・変更) | 88,000円 |
特定技能VISA(更新) | 49,500円 |
在留資格取得 | 19,800円 |
資格外活動/就労資格証明書 | 11,000円 |
再入国許可申請 | 16,500円 |
※永住や家族滞在など、在留資格によっては二人目以降は半額。
※転職や離婚&再婚後など大幅に変更のある更新については、変更と同じ料金となります。
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