国際結婚

配偶者ビザのトラブル対応と対策ガイド:在留資格を守るために知っておきたいこと

mahora

DV、離婚、在留資格取り消しなど、思わぬ問題が起こった際、配偶者等ビザでの日本での暮らしはどうなるの?このまま住み続けられるの?などの不安につながります。

そんな心配を少しでも和らげられるよう、この記事では具体的な対応方法や知っておくべき制度を分かりやすく説明します。

配偶者ビザで起こりうるトラブル:概要

配偶者ビザで日本に滞在中、トラブルに直面する可能性があります。在留資格に影響を及ぼす可能性があるため、さまざまなケースを事前に把握しておきましょう。

よくあるトラブルの種類

配偶者ビザ保持者が経験しやすい主なトラブルは、次の通りです。

  • ドメスティックバイオレンス(DV)
  • 離婚
  • 配偶者との死別
  • 長期別居
  • 偽装結婚の疑い
  • 在留資格取り消し

個人的な悩みにとどまらず、在留資格にも大きな影響を与える可能性があるので、早めに適切な対策を講じることが大切です。

トラブル時に注意すべき在留資格の基本ルール

トラブルが発生した場合は、次のルールを守りつつ、冷静に対応しましょう。

届出離婚や配偶者との死別の場合、
14日以内に出入国在留管理局への届出が必要
在留期間トラブルが発生しても、
許可された在留期間内は基本的に滞在可能
活動制限許可された活動以外を行わないこと
 ※就労制限がある場合は遵守する

配偶者ビザでのDV被害対策:在留資格を守る方法

配偶者からのDV(ドメスティック・バイオレンス)は深刻な問題です。在留資格への影響も心配かもしれません。しかし、第一に優先すべきはあなたの安全です。

DVが在留資格に与える影響

DVによる別居などが原因で強制退去させられることはありません。被害者保護が優先されます。 また、DVによる別居が配偶者ビザや在留資格の維持に影響することは基本的にありません。

  • 在留期間中は滞在可能:DVを理由に強制退去させられることはない
  • 別居しても問題なし :安全確保のための別居はただちに在留資格に影響することはない
  • 離婚後の救済措置あり:離婚後も在留資格の変更や更新が認められる場合がある

のちの在留資格更新や変更に不利とならないよう、入国管理局への相談は必ず行いましょう。

被害者を守る法律:知っておきたい権利

日本の法律はDV被害者を保護しています。国籍に関係なく以下の権利があります。

  • 保護命令の申し立て:加害者への接近禁止等を裁判所に求められる
  • シェルターの利用 :一時的に身を寄せる場所が提供される
  • 在留特別許可の考慮:人道的配慮により在留が認められる可能性がある

安全確保と在留資格維持の両立:具体的な手順

  1. 証拠を集める
    • 暴力の記録、診断書、目撃者の証言など
  2. 相談する
    • DV相談+(プラス)や各地の配偶者暴力相談支援センターに相談
  3. 安全な場所に避難
    • 必要に応じてシェルター、友人・親族の家などを利用
  4. 在留資格について相談
    • 出入国在留管理局や行政書士に状況を説明し、対応を相談
  5. 必要な手続きを行う
    • 離婚や在留資格変更等の手続きを適切に行う

相談窓口と利用可能なサポート

DV相談+(プラス)24時間対応、多言語対応あり
TEL:0120-279-889
配偶者暴力相談支援センター各都道府県に設置
地域の国際交流協会外国人向けの相談窓口を設置している場合あり
出入国在留管理局在留資格に関する相談が可能

DV被害に遭った場合、決して一人で抱え込んではいけません。安全確保を最優先に、専門家のサポートを受けながら問題解決を目指しましょう。

離婚・死別時の在留資格

配偶者との離婚や死別は、在留資格に影響が出てきます。しかし、すぐに帰国しなければならないわけではありません。

離婚後の在留資格:すぐに帰国しなければいけない?

結論から言えば、即座の帰国は必要ありません。ただし、必要な手続きは忘れることのないよう、注意しましょう。なお、基本的なルールは先に述べた「トラブル時に注意すべき在留資格の基本ルール」をご覧ください。

また、離婚後の在留資格についての具体的な方法については、下記をご覧ください。

離婚後の在留資格についてはこちら
離婚後の配偶者ビザ対策|在留資格変更の具体的方法と注意点
離婚後の配偶者ビザ対策|在留資格変更の具体的方法と注意点

死別の場合:在留資格への影響と対応

配偶者との死別の場合も、離婚時と同様の対応が可能です。

なお、在留資格に関しては離婚したケースと異なり、人道的配慮により、「日本人の配偶者等」の在留資格が継続されることが一般的です。

子どもがいる場合の特別な配慮

子どもがいる場合、在留資格の継続がより認められやすくなります。なぜなら日本では子どもの福祉や利益が最優先されるからです。日本での教育や生活が急に中断されるなどの悪影響がないよう、安定した生活の継続を第一に考えています。

在留資格取り消しのリスクと対策

在留資格の取り消しは、日本での生活基盤を失う恐れがあります。どのような場合に取り消されるのか、そしてそれを防ぐにはどうすればよいのか。しっかりと知識を身につけておくことが大切です。

取り消しの対象となるケース

日本人や永住者の配偶者等のVISAの場合、在留資格取り消しの主な理由は次の通りです。

  • 偽装結婚
  • 長期の別居
  • 虚偽申請

偽装結婚の疑いをかけられないために

配偶者ビザでの偽装結婚の疑いを避けるためには、次の点に注意しましょう。

  • 同居の実績:可能な限り同じ住所で生活する
  • 生活の共有:家計や日常生活を共にしている証拠を残す
  • コミュニケーションの証拠:メールやSNSのやり取りを保存
  • 写真の保管:一緒に過ごした思い出の写真を大切に保管
  • 親族や友人との交流:お互いの家族や友人と交流する機会を持つ

長期間の別居や海外滞在の影響

仕事や家族の事情で長期間別居や海外滞在が必要な場合は、次の点に気をつけましょう。

  • 別居の理由を明確に:やむを得ない事情を説明できるようにする
  • 連絡を密に:別居中も定期的に連絡を取り合う
  • 再同居の予定:いつ頃再同居するか、具体的な計画を立てる
  • 証拠の保管:別居中のやり取りや、再会時の記録を残す

在留特別許可:最後の望み

在留資格の更新や変更が難しい場合でも、在留特別許可が最後の希望となることがあります。

在留特別許可とは:基本的な理解

在留特別許可は、通常の在留資格では許可が取れない場合でも、特別な事情を考慮して法務大臣の裁量で許可される制度です。

子どもを長期的に養育しているケースなど人道的に認められやすいケースもありますが、基本的には許可を取るのがかなり難しい在留VISAになります。

申請が認められやすいケース

以下のような事情がある場合、在留特別許可が認められることがあります。

  • 日本人や永住者の子どもの親権者である
  • 日本人の子どもを長年養育している
  • 日本人の親や子とともに生活し、支えている
  • 長期間日本に在留し、配偶者ビザや在留資格を活用して社会に貢献している
  • 人道的配慮が必要な特別な事情がある

ただし、先ほど述べたようにかなり許可を得るのが難しい在留VISAになります。在留特別許可の経験が豊富な専門家への相談をお勧めします。

トラブル予防と対策

トラブルが起きてしまっても、日頃からの心がけと準備が、いざというときの大きな味方になります。

日頃からの在留資格管理のコツ

トラブルを予防するために、日常的に心がけておきたい点をご紹介します。

  • 在留カード、パスポート、婚姻関係書類の保管
  • 有効期限、更新時期の把握
  • 住所変更の届出
  • 資格外活動許可の範囲内で就労
  • 配偶者との関係性の記録
  • 地域社会との交流

突然のトラブルに備えて準備しておくべきこと

万が一のトラブルに備え、次のような準備をしておくと安心です。

  • 緊急連絡先リストの作成
  • 大使館、領事館、法律相談窓口や支援団体の連絡先チェック
  • 重要書類のコピー保管
  • 在留カード、パスポート、婚姻証明書のコピー
  • 緊急時の資金および現金
  • 母国の家族に連絡を取る手段
  • 地域の外国人支援団体との関係構築

言葉の壁を乗り越える:通訳・翻訳サービスの活用

言語面での障害を解消するべく、次のようなサービスを把握しておきましょう。

  • 各自治体が提供する外国人向け相談サービス
  • NPOなどが運営する多言語支援センター
  • 自治体や病院で利用可能な電話通訳サービス
  • 民間の24時間通訳サービス
  • スマートフォンの翻訳機能

よくある質問(FAQ)

Q1: 配偶者が失踪した場合、在留資格はどうなりますか?

A: まず警察に失踪届を出し、その証明を得てください。その後、出入国在留管理局に状況を報告し、今後の対応について相談しましょう。

Q2: 在留特別許可の申請は自分でできますか?

A: 自分で申請することも可能ですが、かなり複雑な手続きのため、行政書士など専門家のサポートを受けることを強くおすすめします。

Q3: 在留特別許可が認められなかった場合、再申請はできますか?

A: 再申請は可能ですが、新しい事実や状況の変化が認められない場合には難しい可能性があります。そのため、申請前から専門家と相談の上、慎重な準備と入念な対応が必要です。

まとめ:在留資格を守るための心構えと行動指針

配偶者ビザでの在留にはさまざまな課題がありますが、トラブル時に冷静な対処ができるよう、日頃から書類の管理を徹底し、必要な届出は漏れのないようしっかりと行っておきましょう。

また、不安なことがある場合は、一人で抱え込まず、支援を求める勇気を持つことも大切です。Ccoo行政書士オフィスでは、あなたの権利を守り、充実した日々へとつなげられるよう、全力でサポートいたします。

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料金について

当事務所では明瞭で分かりやすい料金体系を採用しております。
※2024年中にご依頼いただいた場合の特別割引価格です。

不許可の場合⇒2回まで無料で再申請
3回目も不許可⇒着手金を全額返金

ご依頼内容現在の料金
在留資格認定証明書/変更(一律)55,000円
在留資格更新(一律)44,000円
永住許可申請88,000円
帰化許可申請126,500円
特定技能VISA(新規・変更)88,000円
特定技能VISA(更新)49,500円
在留資格取得19,800円
資格外活動/就労資格証明書11,000円
再入国許可申請16,500円
(税込み価格)
※永住や家族滞在など、在留資格によっては二人目以降は半額
転職離婚&再婚後など大幅に変更のある更新については、変更と同じ料金となります。

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